見守りカメラは介護保険の適用外です。2026年4月現在、一般的な映像撮影型の見守りカメラは介護保険の福祉用具給付の対象品目に含まれておらず、導入費用は全額自己負担となります。ただし、国や自治体が設けている補助金・助成金を活用すれば、費用の一部を抑えることが可能であり、さらに介護保険が適用される「認知症老人徘徊感知機器」と組み合わせることで、費用と機能のバランスが取れた見守り体制を構築できます。この記事では、見守りカメラと介護保険の関係、活用できる補助金の種類と申請方法、そして介護保険と補助金を併用した賢い導入方法まで、詳しくお伝えします。離れて暮らす高齢のご家族の安全を守りたい方、在宅介護の負担を少しでも軽減したい方にとって、費用面の不安を解消するための具体的な情報をまとめました。

見守りカメラとは?介護で注目される遠隔見守り機器の基本
見守りカメラとは、室内に設置した小型カメラの映像をインターネット(Wi-Fi)を通じてスマートフォンやパソコンからリアルタイムに確認できる機器のことです。録画機能を備えたモデルも多く、異変があった際に後から映像を確認することもできます。
主な機能としては、リアルタイム映像配信による外出先からの確認、人の動きを検知してスマートフォンへ通知する動体検知、カメラを通じて声をかけられる双方向通話、暗い場所でも映像が確認できる夜間赤外線撮影、異常発生時の映像を保存するクラウド録画などがあります。介護の場面では、認知症の方が転倒していないかの確認、食事の状況チェック、夜間の様子の確認などに活用されています。
価格帯は幅広く、家庭向けの入門モデルでは5,000円前後から購入でき、高機能なものでは3万〜4万円程度、工事が必要な本格的なものは機器代と工事費を合わせて10万円以上になることもあります。
見守りカメラが介護保険の適用外である理由
見守りカメラの導入を検討する際、多くの方が最初に「介護保険は使えないのか」と考えます。結論として、一般的な映像撮影型の見守りカメラは介護保険の給付対象外です。
なぜ介護保険では見守りカメラの費用をまかなえないのか
介護保険制度における福祉用具給付(貸与・購入)の対象機器は、厚生労働省の告示によって具体的な品目が定められています。対象品目は「日常生活の自立を助けること」を目的とした機器に限られており、カメラで映像を撮影・配信する見守りカメラはいずれの品目にも該当しないと解釈されています。
介護保険の福祉用具貸与の対象品目は、車いす、特殊寝台(介護用ベッド)、褥瘡予防用具、体位変換器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置の全11品目です(軽度者向けの制限あり)。この中に見守りカメラは含まれていません。つまり、見守りカメラがどれほど介護に役立つ機器であっても、介護保険では費用をまかなうことができず、全額自己負担で購入・設置する必要があるのです。
介護保険適用の「認知症老人徘徊感知機器」との違い
ここで押さえておきたい重要なポイントがあります。介護保険の対象品目には「認知症老人徘徊感知機器」という機器が含まれていますが、これは見守りカメラとは全くの別物です。認知症老人徘徊感知機器とは、玄関や窓、特定の通路などに設置したセンサーが、認知症の方の通過を検知して家族や隣人に通知する機器です。映像を撮影するカメラ機能はなく、「感知して通知する」ことに特化したセンサー型の機器となっています。
両者の違いを以下の表で整理します。
| 比較項目 | 見守りカメラ(映像型) | 認知症老人徘徊感知機器(センサー型) |
|---|---|---|
| 介護保険適用 | 適用外(全額自己負担) | 適用あり(月額1,500〜2,000円程度・1割負担の場合) |
| 主な機能 | 映像のリアルタイム配信・録画・遠隔確認 | ドアや通路をセンサーで感知して通知 |
| 主な目的 | 遠隔での見守り・生活状態の確認 | 徘徊・無断外出の防止と通知 |
| 対象者 | 制限なし(全額自己負担のため) | 要介護2以上が原則 |
なお、要支援1・2および要介護1の方は認知症老人徘徊感知機器のレンタルが原則対象外ですが、市町村が医師の意見書やケアマネジャーの判断等を書面で確認した場合には、例外的に給付が認められる制度もあります。このように、介護保険が使える「認知症老人徘徊感知機器」と使えない「見守りカメラ」は似て非なる機器であり、両者を目的に合わせて組み合わせることが、費用を抑えた賢い活用法の鍵になります。
見守りカメラに使える補助金・助成金の種類と概要
見守りカメラは介護保険の対象外ですが、国・都道府県・市区町村が設けている補助金や助成金を活用することで、費用の一部を軽減できる場合があります。補助金は大きく「施設・法人向け」と「個人向け」に分かれますので、それぞれ確認していきましょう。
国レベルの補助金:介護テクノロジー導入支援事業(施設・法人向け)
国の最も代表的な補助制度が「介護テクノロジー導入支援事業」です。これは厚生労働省が推進する事業で、地域医療介護総合確保基金を財源として各都道府県が実施しています。補助の対象は介護施設・事業所(法人)であり、個人(在宅介護)への直接給付ではありません。
補助内容の主なポイントとして、見守りセンサー・カメラ本体については1台あたり上限30万円の補助が受けられ、台数制限はありません。通信環境整備(Wi-Fi配線工事、ルーター、スイッチングハブ等)については1事業所あたり上限750万円という大きな補助枠が設けられています。補助率については、業務改善計画の策定や効果検証への参加など一定の要件を満たす場合は補助対象経費の4分の3、その他の場合は2分の1です。対象経費には、機器本体の購入費だけでなく、付属ソフトウェア、タブレット端末(システム連動用)、機器の設置・設定費用なども含まれます。
また、見守りカメラと介護記録ソフトを連動したシステムを導入する場合には、ICT補助金(介護テクノロジー導入支援事業のICT部門)も活用できる可能性があります。見守りシステムと介護記録の連動を促進する方向で補助が強化されてきた経緯があります。
都道府県レベルの補助金の具体例
各都道府県は国の制度を受けて独自の補助事業を実施しています。代表的な例として、東京都では公益財団法人東京都福祉保健財団が窓口となり、都内の介護施設・事業所を対象に見守り機器の導入補助を行う「次世代介護機器導入促進支援事業」を実施してきました。令和7年度(2025年度)にも事業が実施されました。
千葉県では「介護テクノロジー定着支援事業費補助金」として、単なる購入補助だけでなく導入後の定着・活用支援まで含めた補助を行っているのが特徴です。このほか、大阪府、神奈川県、愛知県、福岡県など多くの都道府県で同様の補助事業が実施されています。
市区町村レベルの補助金:個人向け制度も存在
国・都道府県の補助は主に施設・法人向けですが、市区町村によっては個人(在宅介護をする家族)向けの補助制度を設けているところがあります。
北海道北斗市では、市内に居住する高齢者と別居する親族が安心して見守りを行えるよう、「高齢者見守り確認機器購入費補助金助成事業」として機器購入費の一部を補助する制度を設けています。対象機器はカメラ型(24時間状況を確認できる機器)とセンサー型(居宅内の動作・熱等を感知して親族に連絡する機器)の両方です。
また、自治体によっては「防犯カメラ設置補助金」として見守りカメラも対象となる場合があります。東京都内の複数の区(荒川区・品川区など)では共同住宅向けの防犯カメラ設置助成制度があり、一般家庭向けには最大1万〜2万円程度の補助が受けられるケースもあります。
補助金の申請方法と押さえておきたい注意点
補助金を活用するためには、申請の流れや注意点をしっかり把握しておく必要があります。ここでは施設・法人向けと個人向けに分けて解説します。
施設・法人向け補助金の申請の流れ
介護テクノロジー導入支援事業の一般的な申請は、まず導入する機器と業者の選定を行い見積もりを取得するところから始まります。複数の業者から見積もりを取り、どのような見守りシステムを導入するかを検討します。次に、「この機器を導入することでどのような業務改善を図るか」を示す業務改善計画書・補助協議書を作成し、都道府県の担当部局へ提出します。
都道府県から内示(補助対象として認められたという通知)を受けた後に、機器・工事の契約を行います。この順序は非常に重要です。補助金の交付決定(内示)を受ける前に機器を購入したり工事を発注したりすると、補助対象外となり補助金を受け取れなくなります。その後、機器の導入・工事を実施し、期日内に交付申請書・実績報告書を提出する流れです。
個人向け補助金の申請方法
市区町村の個人向け補助金の場合は、市区町村の窓口(高齢福祉課など)で申請書類を取得し、住民票、見積書、機器のカタログなどの必要書類を添付して申請する形が一般的です。自治体ごとに書類や手続きが異なるため、事前に窓口や電話で確認することをおすすめします。
補助金申請で共通する重要な注意点
補助金にはいくつかの共通する注意点があります。まず、補助金には予算の上限があり、申請が多い場合は先着順や抽選になることがあるため、早めの申請が重要です。補助金は年度単位で運用されており、年度末に予算が切れることもあるため、年度の早い時期に相談・申請を始めることが理想的です。
国・都道府県・市区町村の補助金は重複して申請できない場合があります。各制度の交付要綱をよく確認し、他の補助金との併用可否をチェックする必要があります。また、多くの補助金は「先に自己負担で支出し、後から補助金を受け取る」後払い方式が基本です。一時的に全額を用意する必要がある点にも留意しておきましょう。
介護保険と補助金を併用した賢い見守りカメラ導入法
見守りカメラは介護保険の対象外ですが、関連する機器を組み合わせることで、介護保険と補助金を賢く併用できます。ここでは在宅介護と介護施設、それぞれのケースでの具体的な活用法をご紹介します。
在宅介護での組み合わせ:介護保険+見守りカメラ(+補助金)
在宅で家族の介護をしている場合、まず徘徊・外出感知には介護保険を活用するのが効果的です。玄関やドアに「認知症老人徘徊感知機器」を設置し、介護保険でレンタルすれば月額1,500〜2,000円程度(1割負担の場合)で利用できます。認知症の方が夜中に外出しようとした際に即座に通知が届く仕組みです。
一方、日常の様子の確認には見守りカメラを活用します。居室や台所にカメラを設置し、外出先からスマートフォンで生活の様子を確認します。コストを抑えたい場合は市区町村の補助金を活用するとよいでしょう。
このような組み合わせにより、「外出感知」という安全面は介護保険で、「日常の見守り」という生活サポート面は見守りカメラで、それぞれの強みを活かした見守り体制を構築できます。
介護施設での活用:補助金の最大活用
介護施設や事業所の場合は、介護テクノロジー導入支援事業の補助金を最大限に活用できます。見守りカメラ・センサーシステムの導入費は1台あたり最大30万円の補助で大幅にコスト削減が可能です。通信環境整備補助(上限750万円)と合わせて申請すれば、施設全体のIoTインフラ整備を一気に進めることもできます。
さらに、ICT補助金を同時に活用すれば見守りカメラの映像データと介護記録を連携させるシステムの構築が可能になります。インカムやナースコールとの統合など、複数の機器をパッケージで導入することで補助金を効率的に活用しながら包括的な見守り体制を整えることもできます。施設向けには国・都道府県の補助金制度が充実しているため、専門の業者や社会福祉士などに相談しながら計画的に導入することが重要です。
見守りカメラの選び方と費用の目安
補助金の活用方法を理解したところで、見守りカメラを選ぶ際のポイントと費用の目安を確認しておきましょう。
選び方のポイント
見守りカメラはインターネット経由で映像を配信するため、Wi-Fi環境が安定していることが前提です。高齢者の自宅にWi-Fi環境がない場合や接続が不安定な場合は、カメラ本体の購入前にインターネット環境の整備が必要になります。
映像の品質については、夜間の様子を確認することが多い介護利用では赤外線センサーによる暗所撮影機能(ナイトビジョン)が必須です。解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)以上を選ぶと映像の詳細を確認しやすくなります。カメラを通じて声をかけられる双方向通話機能も、高齢者との日常的なコミュニケーションに役立ちます。
高齢者本人が操作する場合はシンプルで分かりやすいインターフェースのものを選ぶことが大切です。プライバシーへの配慮として、映像の閲覧範囲を家族のみに限定できる機能や、カメラのオン・オフを本人が簡単に切り替えられる機能があると、被監視感による心理的負担を軽減できます。
見守りカメラには本体費用のほかに月額の利用料金が発生するものもあります。特にクラウド録画機能を利用する場合は月額500円〜1,500円程度の費用がかかることが多いため、長期的なランニングコストも含めて検討することが重要です。
費用の目安
家庭用の見守りカメラの費用をモデル別に整理すると、以下の通りです。
| モデル区分 | 本体費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| エントリーモデル(置き型・Wi-Fi対応) | 5,000〜15,000円 | 無料〜数百円程度 |
| 中級モデル(高解像度・双方向通話付き) | 15,000〜40,000円 | 500〜1,500円程度 |
| 本格型(設置工事あり) | 50,000〜100,000円以上(工事費込み) | 1,000〜5,000円程度 |
業務用・介護施設向けでは、1台あたりの機器代が120,000〜300,000円程度、設置・工事費が60,000〜80,000円程度、月額維持費(クラウド型)が2,000〜5,000円程度かかります。介護保険適用の認知症老人徘徊感知機器(センサー型)と比較すると、認知症老人徘徊感知機器のレンタル費用は月額1,500〜2,000円程度(1割負担の場合)であり、月々の費用負担に大きな差があることがわかります。
介護向け見守りカメラの主な機種と最新技術
家庭向けのモデル
TP-Link Tapo C225はAIを搭載したコストパフォーマンスに優れたモデルで、人物・ペット・異常音の認識機能を備えています。首振りは水平360度・垂直149度に対応しており、部屋全体を広くカバーできます。EZVIZ C6Wは400万画素の高画質モデルで、AI検知による自動ズーム追跡機能を備えているため、映像を拡大してもクリアに確認できます。
スマ@ホームは小型で通知機能に優れたモデルで、動作・音・温度の3段階通知が可能です。横118度×縦63度の広角レンズを搭載しています。SwitchBot見守りカメラ(Pan/Tilt Cam)は双方向通話に対応しスマートフォンとの連携がしやすく、比較的低価格で導入できるモデルです。
施設・業務向けのモデル
コニカミノルタのHitomeQ ケアサポートは、転倒リスク予測や行動解析AIを搭載した施設業務用システムです。業務記録の自動化にも対応しており、見守りと記録を一体化できます。KaigoDX AIカメラは転倒・離設・徘徊検知に特化した施設向けカメラで、リアルタイムアラート機能を備えています。
プライバシー配慮型の新技術:ミリ波レーダ見守りシステム
2025年6月には富士通が「ミリ波レーダ見守りシステム」の提供を開始しました。これはカメラを一切使用せずに、電波で居室内の人の動きやバイタル情報(呼吸数・心拍数など)を検知できるシステムです。トイレや浴室など、プライバシー上の理由からカメラを設置しにくい場所でも対応できるのが大きな特徴です。カメラによる映像撮影に抵抗がある高齢者にとって、選択肢の幅を広げる新しい技術として注目を集めています。
介護施設での見守りカメラ普及状況と導入効果
普及率の現状
厚生労働省の調査(2024年時点)によると、介護施設全体の31.9%が遠隔確認カメラをすでに設置しています。ショートステイ事業所では40%に達しており、見守りカメラは介護現場ですでに広く普及しつつある機器です。
導入による具体的な効果
ある特別養護老人ホーム(103床)では、全室にベッドセンサー124台、人感センサー124台、カメラ124台、呼び出しボタン248個を一括導入した事例があります。このような大規模導入でも補助金を活用すれば事業者の実質負担を大幅に圧縮できます。
主な導入効果としては、転倒・徘徊のリアルタイム検知による初動対応時間の短縮、映像確認による人員配置の最適化、夜間少人数オペレーションでの安全水準の維持、職員の巡視回数削減による業務負担の軽減などが報告されています。人手不足が深刻化する介護現場において、見守りカメラは業務効率化と入居者の安全を両立する重要なツールとなっています。
補助金の最新動向と情報収集の方法
令和7年度(2025年度)の補助規模と特徴
令和7年度(2025年度)の介護テクノロジー導入支援事業は、予算規模が約97億円と大きく、全47都道府県で実施されました。さらに2024年度補正予算として「介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策」(予算規模:約200億円)が令和7年度に繰り越して実施され、2系統の補助金が並走する形となりました。補助率は導入費用の75〜80%(事業者の実質負担は20〜25%)と、過去と比べても非常に手厚い内容でした。
都道府県別の申請受付時期はそれぞれ異なっています。2025年度の事例として、宮城県では申請期間が7月10日〜8月8日、岩手県では締切が8月8日、福島県では締切が7月31日でした。
市区町村独自の補助としては、埼玉県戸田市が介護事業者向けに機器導入補助として上限10万円(1事業所あたり)の制度を2025年4月1日から実施した例があります。このような市区町村独自の補助は全国各地に存在しており、国・都道府県の補助と組み合わせて活用できる可能性があります。
最新の補助金情報を入手する方法
補助金制度は毎年度変わるため、最新情報の確認が欠かせません。最も手軽で確実な方法は、最寄りの地域包括支援センターに電話や来所で相談することです。地域包括支援センターは高齢者に関する総合的な相談窓口であり、補助金制度についても案内を受けることができます。
市区町村が独自に設けている補助金については、各市区町村の高齢福祉課または介護保険課に直接問い合わせることで最新情報を確認できます。介護保険を利用中でケアマネジャーが担当についている場合は、ケアマネジャーへの相談も有効です。地域の制度に詳しいケアマネジャーであれば、適切な制度を案内してもらえます。各都道府県や市区町村の公式ウェブサイトでも補助金・助成金の情報が掲載されています。
見守りカメラ設置時のプライバシーと法律の注意点
法的な位置づけと守るべきルール
見守りカメラが撮影した映像は個人情報保護法上の個人情報に該当します。目的外の利用は禁止されており、映像データの管理には十分な注意が必要です。同意なく撮影した場合はプライバシー権の侵害として損害賠償を求められるリスクもあります。
介護施設に見守りカメラを導入する場合は、入居者・家族への事前説明と書面による同意取得が必須です。厚生労働省の「介護ロボット重点分野別 講師養成テキスト」においても、家族への説明と同意取得の重要性が明記されています。設置場所については、トイレや浴室、居室への設置は原則禁止であり、共用スペースや廊下など必要最小限の範囲にとどめることが求められます。映像の利用目的・保存期間・アクセス権限を社内規程として明確化し、職員・入居者・家族全員に設置目的と撮影範囲を周知することが重要です。
在宅介護でのプライバシー配慮
在宅で家族が高齢者を見守るためにカメラを設置する場合も、被介護者本人の意思を尊重することが大切です。本人が「見られたくない」という意思を示している場合は、カメラではなくセンサー型の機器や、前述のミリ波レーダ見守りシステムのような映像を使わない技術を検討することも選択肢のひとつです。
見守りカメラと介護保険についてよくある疑問
見守りカメラと介護保険の関係について、多くの方が抱く疑問にお答えします。
見守りカメラは今後も完全に介護保険が使えないままなのかという点については、2026年4月現在では一般的な映像撮影型の見守りカメラは介護保険の給付対象外です。ただし、制度は変わる可能性があります。厚生労働省が2022年度に「介護施設等におけるカメラタイプの見守り機器の効果的な活用に向けた実態調査研究」を実施するなど、見守りカメラの活用推進に向けた動きは出ています。今後の制度改正に注目しておく価値はあるでしょう。
補助金は申請すれば必ずもらえるのかという疑問については、補助金は予算の上限があり、申請が殺到した場合は抽選や先着順になることがあります。補助金の対象要件(施設の種別、利用者数、業務改善計画の有無など)を満たさなければ対象外となることもあります。早めに情報収集を始め、要件をしっかり確認した上で申請することが大切です。
個人でも補助金を受けられるのかという点については、国・都道府県レベルの補助金は主に介護施設・法人向けですが、市区町村によっては個人向けの補助制度を設けているところがあります。お住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センターに問い合わせてみることをおすすめします。
見守りカメラの設置に本人の同意は必要かという点については、設置される本人(被介護者)の同意を得ることが原則です。介護施設では入居者・利用者本人および家族に対して事前に説明し書面での同意を得ることが求められています。在宅での使用においても被介護者の意思を尊重することが大切です。
まとめ:介護保険適用外の見守りカメラを補助金と併用して賢く導入しよう
見守りカメラは、離れて暮らす高齢の家族の安否を確認したり、在宅介護の負担を軽減したりする上で非常に有効なツールです。しかし、2026年4月現在では介護保険の給付対象外であり、原則として全額自己負担で導入する必要があります。
費用負担を抑えるためには、介護施設・事業所であれば介護テクノロジー導入支援事業の補助金を活用して1台あたり最大30万円の補助を受けることが可能です。個人の場合は市区町村の補助制度を探すことが重要になります。また、介護保険が適用される「認知症老人徘徊感知機器(センサー型)」と映像で確認できる「見守りカメラ」を目的に応じて組み合わせることで、費用と機能のバランスが取れた見守り体制を整えることができます。
補助金の制度は毎年変わります。地域包括支援センター、市区町村の担当窓口、担当ケアマネジャーに積極的に相談しながら、ご家庭や施設の状況に合った最適な見守り環境を構築してください。








