レスパイト入院と医療保険・介護保険の違いとは?適用条件を徹底解説

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レスパイト入院は医療保険が適用され、ショートステイは介護保険が適用されるという違いがあります。レスパイト入院の適用条件は、在宅で人工呼吸器や経管栄養などの医療的ケアを必要とする方で、病状が安定していることが基本となります。一方、ショートステイは要支援または要介護認定を受けている方が対象で、介護度の条件があります。

在宅介護を続けていると、介護をする家族には身体的・精神的な疲労が蓄積していきます。このような状況を防ぎ、介護者に休息の機会を提供するために「レスパイトケア」という支援制度が設けられています。レスパイトケアには介護保険が適用されるショートステイと、医療保険が適用されるレスパイト入院があり、介護を受ける方の状態によって利用できるサービスが異なります。この記事では、レスパイト入院とショートステイそれぞれの特徴、医療保険と介護保険の違い、具体的な適用条件や費用について詳しく解説していきます。

目次

レスパイトケアとは介護者のための休息支援制度

レスパイトケアとは、介護をおこなう家族が一時的に介護から離れ、休息やリフレッシュするために実施される介護サービスのことです。「レスパイト(Respite)」とは、英語で「小休止」「休息」「息抜き」「一休み」を意味する言葉であり、つまりレスパイトケアは介護を受ける本人のためではなく、介護をする人のためのケアとなっています。

在宅介護をおこなう介護者は、日々の介護で身体的な疲れだけでなく、精神的にも疲労が溜まっていきます。この疲れをそのままにしておくと、介護者のストレスや身体的疲労が限界に達し、介護者自身が身体を壊してしまうなど、在宅介護を続けることが困難になってしまいます。

レスパイトケアが重要視される社会的背景

レスパイトケアが重要視される背景には、いくつかの社会的な課題があります。まず、介護の負担によって介護者が外部との関わりがなくなり、社会的に孤立してしまうケースが挙げられます。引きこもりや介護うつなどの精神疾患に陥る介護者も少なくありません。介護者へのケア目的だけでなく、介護生活の維持や、介護する側・される側、両方の生活の質を保つためにもレスパイトケアの重要性は高まっています。

また、介護疲れなどから起こる虐待やネグレクトを防止するという観点でも、レスパイトケアは重要な支援の一つとなっています。

レスパイトケアによる介護者と要介護者への効果

レスパイトケアを利用することで、介護者と要介護者の双方に効果が期待できます。介護者への効果として、一時的に介護の状況から離れるため、より効果的な休息につながります。普段は行くことがない場所に出かけたり、他者との交流を持ったりすることで、気分もリフレッシュできるでしょう。

また、レスパイトケアとして介護サービスを利用すると、第三者として介護事業所や病院が関わることになり、介護者が困りごとを相談しやすい環境が作れます。プロの目線からアドバイスをもらえることで、介護者は安心して介護にあたれるようになります。

要介護者への効果としては、介護を受ける側も、家族に対して「介護をさせてしまって申し訳ない」という想いを抱え、精神的な負担を感じることがあります。公的なサポートである介護サービスを利用することで「大切な家族が休める」と安心できるため、本人も心を休ませられるでしょう。さらに、家族以外のプロからケアを受けることで、気分転換になったり、専門的な視点で身体の変化に気づいてもらえたりするメリットもあります。

レスパイト入院とは医療保険適用の短期入院サービス

レスパイト入院とは、介護する側と受ける側、両者のストレス軽減を目的に作られた短期入院制度です。介護をしているご家族に休息していただくために、自宅療養中の患者さんに一時的な入院を提供するしくみとなっています。レスパイト入院は介護保険ではなく医療保険を利用する短期入院サービスであり、介護者の休養や冠婚葬祭などの事情によって、一時的に在宅療養・介護の継続が困難であると医師が判断した場合に利用することができます。

レスパイト入院では、介護者の休息のほか、病気、入院、出産、冠婚葬祭、旅行などで一時的に在宅介護が困難になる場合にも、家族を支援するために受け入れが行われています。介護保険サービスの「ショートステイ」とは異なり、レスパイト入院は病状は安定しているものの、在宅で医療機器などを使用している方、何らかの医療的処置を要する方など、常時の介助を必要とする方が対象となります。

レスパイト入院の医療保険適用条件と対象者

レスパイト入院の対象となる患者は、在宅にて常時医療的管理・ケアが必要な方です。具体的には、人工呼吸器を装着している方、気管切開をしている方、神経難病の方、胃瘻・腸瘻等経管栄養または静脈栄養の方(口から食事のできない方)、自力歩行や排泄ができない方、がんの疼痛管理が必要な方、褥瘡処置が必要な方、たん吸引が必要な方、在宅酸素療法を受けている方など、医療的管理・処置及び介護が常時必要な方が該当します。

医療保険適応の対象となる方としては、がんのターミナルで症状コントロール(疼痛管理も含めて)が必要な方、点滴や胃瘻・経鼻など経口摂取以外で栄養補給を必要とされている方などが挙げられます。

レスパイト入院は介護保険によるショートステイの利用が困難な方を病院で受け入れるサービスです。点滴や経管栄養、酸素管理など、医療依存度が高い人を対象としており、入院は医療保険適用となり、介護度の条件はありません。介護度の基準はないものの、「病状が安定している」「在宅で医療機器を使用している」など、医療ケアの面で受け入れ条件が決まっているケースがあります。条件は病院によって異なるため、受け入れ条件の確認が必要です。

一部の病院では、医療保険適用の方に限定し、介護保険を利用できる方は対象外としている場合もあります。これは、医療的ケアが必要でない方は介護保険のショートステイを利用できるためです。

レスパイト入院の利用期間と費用の詳細

レスパイト入院の期間は、一般的に1週間から2週間程度となっています。多くの病院では、利用期間を2日から14日以内としています。また、一度レスパイト入院を利用すると、次回の利用まで3カ月を空ける必要がある場合が多いです。これは、限られた病床を多くの方に利用していただくための措置です。

入院費用は、医療保険での対応となります。通常の入院と同じく医療保険での入院になりますので、マイナンバーカードまたは健康保険証、各種医療受給証などの提示が必要です。具体的な費用の目安として、医療保険を利用し、1割負担の方が14日間利用した場合、約65,000円程度かかります(医療費と食事代を含む)。一泊あたりの費用は約5,000円から10,000円前後です。

ただし、個室料金や食事代は自己負担となります。食事代は1食につき490円(税込)程度で、所得によって変動します。また、オムツなど(アメニティ)を利用される方は、別途料金がかかります。

医療費については、「高額療養費制度」や「自己負担限度額」など、患者の年齢・所得や世帯状況により、各種の負担軽減措置が設けられています。限度額適用認定証がある場合は、自己負担限度額を窓口で支払うだけで済みます。限度額適用認定証がない場合は自己負担額を窓口で支払い、後日高額医療費が払い戻されます。

レスパイト入院の申込方法と手続きの流れ

レスパイト入院を希望する場合は、まず主治医・かかりつけ医への相談が必要です。入院を希望される場合はかかりつけ医(訪問診療医)の紹介が必要となります。主治医・訪問看護ステーション・ケアマネジャーを通して、事前の相談・申し込みを行います。

次に、必要書類の提出を行います。申込み時は「レスパイト入院申込書」とかかりつけ医の「診療情報提供書」を提出します。家庭での様子がわかるような「看護サマリー」や「介護サマリー」のようなものも併せて提出すると、より適切なケアを受けられます。

申込期限は、入院希望日の2週間前から1週間前までに申込みをお願いしている病院が多いです。病院により異なりますので、事前に確認しましょう。入院の決定後、申込者へ連絡があります。入院可能な場合は入院期間などについて相談が行われます。

はじめて利用する場合は、レスパイト外来の受診が必要な病院もあります。また、内服薬・胃ろうの栄養剤を入院期間分持参することが求められる場合もあります。問い合わせ先は、各病院の「地域医療連携室」や「相談室」です。まずはかかりつけ医に相談されることをお勧めします。

ショートステイ(短期入所)とは介護保険適用の宿泊サービス

ショートステイは、介護保険を利用した短期入所サービスです。一定期間を事業所に泊まり、日常生活のサポートを受けたり、食事の提供、リハビリやレクリエーション活動を行ったりする宿泊型のサービスとなっています。1泊から30日間の施設入所ができ、食事、入浴、医療サポート、レクリエーション活動などさまざまなサービスを提供しています。介護者がまとまった休息時間を確保することができます。

ショートステイの介護保険適用条件と種類

ショートステイは、要支援や要介護認定を受けている方が対象になります。要支援1から2、または要介護1から5のうち、いずれかの認定を受けていれば利用可能です。介護保険適用のショートステイを利用するには、ケアマネジャーが作成するケアプランが必要です。利用を希望する場合は、担当のケアマネジャーに相談しましょう。

ショートステイには「短期入所生活介護」「短期入所療養介護」「介護保険適用外のショートステイ(有料ショートステイ)」の3つの種類があり、それぞれ提供する施設が異なっています。このうち、短期入所生活介護、短期入所療養介護には介護保険が適用されます。

短期入所生活介護(一般型ショートステイ)は、特別養護老人ホームなどの介護施設で提供されるサービスです。日常生活上の支援や機能訓練、レクリエーションなどが主なサービス内容となります。要支援、要介護認定を受けた方が対象です。

短期入所療養介護(医療型ショートステイ)は、介護老人保健施設や病院、介護医療院などで提供されるサービスです。医療的見地からの治療・療養・看護・機能訓練などのサービスを受けることができます。要支援、要介護認定を受けていて、医療的な管理を必要としている方が対象となります。自宅でインスリンの自己注射を行っている方や、たん吸引が必要な方などが該当します。

短期入所生活介護と短期入所療養介護の選び方

利用者の状態が安定していて、日常生活上の介護が受けられれば問題ないという場合は短期入所生活介護を選ぶとよいでしょう。一方、医師や看護師による医療行為が必要な場合は短期入所療養介護を選ぶとよいでしょう。心身の状況、特に医療の必要性が高い場合は、医療サービスも提供される「短期入所療養介護」が適していると考えられます。

なお、「短期入所生活介護」より「短期入所療養介護」のほうが、医学的管理が必要なため料金は高く設定されています。また、居室の種類(多床室、従来型個室、ユニット型個室等)、介護度で費用が変わります。

ショートステイの利用日数に関するルール

ショートステイを利用できる期間には、いくつかのルールがあります。まず、連続して最大30日までしか利用できないというルールがあります。「利用者が連続して30日を超えてサービスを受けている場合においては、30日を超える日以降に受けたサービスについては、短期入所生活介護費を算定することができない」とされています。ただし、31日目に自費利用を行うことで、連続して32日目以降もショートステイを利用することは可能です。

また、ショートステイを利用できる期間は、介護認定期間の半分とされています。例えば、介護認定期間が6カ月間(180日)の方は、認定期間内に最大90日までショートステイの利用が可能です。更新の際の有効期限は12ヵ月なので180日までとなります。

要介護度別の1ヶ月あたりの利用可能日数の目安は、要支援1が7日、要支援2が11日、要介護1が17日、要介護2が20日、要介護3が28日、要介護4が30日、要介護5が30日となっています。

介護認定期間の半数を超えての利用、または連続して30日以上の利用の場合は、費用が全額自己負担となります。30日を超えて利用する場合、あるいは要介護認定有効期間の半分を超えて利用する場合は、ケアマネジャーを通して保険者(市区町村)に相談する必要があります。長期利用の必要性を書いた届出書を提出します。

2024年介護保険改正によるショートステイの変更点

2024年の制度改定で新たにロングショートステイ60日ルールが追加されました。介護報酬の改定により、連続60日以上の利用に制限が加わることになりました。ただし、今回の報酬改定の影響を受けていない事業所も多く、これまで同様に利用できる場合もあります。

ショートステイの費用と自己負担の内訳

ショートステイの費用は、介護保険が適用される部分と、全額自己負担の部分があります。介護保険が適用される費用は、施設の利用料金です。介護保険をお持ちの方は、自己負担額が1割・2割・3割(所得に応じて)で利用することができます。

介護保険が適用されない費用は、滞在中の食費と居住費です。これらには介護保険は適用されないため、基本的に全額自己負担です。ただし、世帯収入が低いケースでは、自治体に負担軽減を申請できます。

介護保険サービスは、支給限度基準額といって介護保険サービスを利用できる限度額が介護度ごとに定められています。この限度額を超えた分は全額自己負担となります。

レスパイト入院とショートステイの違いを比較

レスパイト入院とショートステイは、どちらも介護者の休息を目的としたサービスですが、いくつかの重要な違いがあります。最も大きな違いは、適用される保険の種類、対象者、サービス提供場所です。

適用される保険と対象者の違い

レスパイト入院とショートステイの最も大きな違いは、適用される保険の種類です。レスパイト入院では医療保険が適用されます。一方、ショートステイは介護サービスであるため、介護保険が適用されます。

対象者についても違いがあります。レスパイト入院は「自宅療養中の患者が対象」で、医療ケアを必要とする方の受け入れを前提としています。点滴や経管栄養、酸素管理など、医療依存度が高い人を病院で受け入れるサービスです。介護度の条件はありません。一方、ショートステイは医療ケアを必要とする方の受け入れを前提としていないため、受け入れ可否は施設によって異なります。要支援や要介護認定を受けていることが条件となります。

サービス提供場所と利用条件の違い

ショートステイは介護施設での宿泊となります。酸素吸入や点滴などの医療的な処置が必要な場合、対応できないことも少なくありません。一方、レスパイト入院は病院での宿泊となるので、医療的な処置に対応可能です。

利用条件についても異なります。ショートステイは要支援・要介護認定を受けている方が対象で、ケアマネジャーが作成するケアプランが必要です。レスパイト入院は介護度の条件はありませんが、「病状が安定している」「在宅で医療機器を使用している」など、医療ケアの面で受け入れ条件が決まっています。かかりつけ医の紹介が必要です。

レスパイト入院とショートステイの比較表

項目レスパイト入院ショートステイ
適用保険医療保険介護保険
対象者医療的ケアが必要な方要支援・要介護認定を受けた方
介護度の条件なしあり(要支援1〜要介護5)
サービス提供場所病院介護施設
医療処置対応可能施設により異なる
必要な手続きかかりつけ医の紹介ケアプランの作成
利用期間2日〜14日程度1泊〜30日

どちらを選ぶべきかの判断基準

医療的ケアが常時必要な方はレスパイト入院、それ以外の要介護者はショートステイを利用するという使い分けになります。具体的には、人工呼吸器を装着している方、気管切開をしている方、経管栄養を行っている方、在宅酸素療法を受けている方などは、レスパイト入院が適しています。一方、日常的な介護は必要だが特別な医療処置は不要という方は、ショートステイが適しています。

医療保険と介護保険の適用優先順位について

公的医療保険と公的介護保険は、原則として併用することはできません。どちらも利用できる場合には、原則として「介護保険が優先」されます。介護保険と医療保険は、「同じサービス」に対して同時に利用することは原則としてできません。「異なるサービス」をそれぞれ別の保険で受ける場合には、併用が可能です。

医療保険が優先されるケース

以下のような場合は、介護保険の認定を受けていても医療保険が適用されます。厚生労働大臣が定める特定の疾病に該当する場合は、医療保険が優先されます。具体的には、末期のがん、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)など、厚生労働大臣が定める20種類の特定の疾病に該当する場合です。

また、急性増悪などにより、医師が週4日以上の頻回な訪問看護が必要と判断した場合、特別訪問看護指示書が発行されます。この指示書があれば、医療保険が適用されます。65歳以上で介護保険を利用される方でも、がん末期や人工呼吸器の方、毎日処置が必要な深い床ずれの方は医療保険の対象になります。

併用が可能なケースと利用限度額の違い

異なるサービスであれば、それぞれの保険を利用して受けられる場合があります。例えば、主治医の指示のもと、医療保険を使って訪問看護を受けながら、介護保険で訪問介護を利用するといった併用が可能です。

利用限度額についても違いがあります。医療保険の場合、治療に必要な医療サービスを必要なだけ受けることが可能です。利用限度額は原則ありません。高額療養費制度により、自己負担額の上限が設けられています。一方、介護保険には要介護度ごとに「支給限度基準額」が定められています。例えば、要介護1は約16万円、要介護5は約36万円です。この限度額を超えた分は全額自己負担となります。

介護保険で利用できるその他のレスパイトケアサービス

レスパイトケアには、ショートステイ以外にも介護保険を利用できるサービスがあります。介護者の状況や休息したい時間の長さに応じて、適切なサービスを選ぶことが大切です。

ホームヘルプ(訪問介護)サービス

ホームヘルプ(訪問介護)は、介護保険を利用して受けられる介護サービスの一つです。ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの介助を行います。施設に抵抗のある要介護者も安心して自宅で過ごすことができます。利用する時間で料金が異なり、休息できる時間としては1時間から2時間ほどの短時間となります。

デイサービス(通所介護)の特徴と費用

デイサービスとは、自宅で日常生活を送っている要介護の認定を受けた高齢者が利用できる介護保険サービスのひとつで、通所介護ともいいます。老人ホームのように施設に移り住むのではなく、自宅から日帰りで施設へ通って介護サービスを受けることができます。食事や入浴、レクリエーションなどのサービスが提供されます。日帰りで利用できるため、介護者は日中の間に休息を取ったり、用事を済ませたりすることができます。

公的介護保険におけるデイサービスを利用できるのは要介護1から要介護5の認定を受けている65歳以上の高齢者、または第二号被保険者です。要支援1・2の人はデイサービスを利用できません。要支援の場合には、公的介護保険適用の介護サービスではなく、地域が主体となって行う「介護予防・日常生活支援総合事業」の介護予防通所介護の利用が可能です。

デイサービス(通所介護)の一回当たりの費用は1,000円から2,000円前後が目安となります。この費用には、施設の利用に必ず支払われる「利用料」、特定のサービスを提供する施設や一定数以上の有資格者や専門職員がいる施設に支払う「加算」、食事代などの自己負担が含まれます。介護保険をお持ちの方は、デイサービスの料金が自己負担額1割・2割・3割(所得に応じて)で利用することができます。

介護保険対象外にあたるのは、おやつを含む「食事」と日用品の備品代などの「その他実費」です。食費の料金は施設ごとに異なりますが、目安として1回につき1,000円前後です。シャンプーや歯ブラシ、おむつ、リハビリパンツなど、施設が用意した日用品を使った場合はその分の料金を支払う必要があります。1日数百円ほどの金額です。

デイサービスの料金は、事業所の利用人数によって定められた施設規模によっても異なります。「地域密着型(小規模デイサービス)」「通常規模」「大規模(1)」「大規模(2)」の4つの区分があります。地域密着型通所介護とは、定員が18名以下の小規模なデイサービスです。人数が少ない分、利用者一人一人への手厚いサービスが期待できますが、その分費用は通常規模型通所介護よりも少々高くなっています。

医療的ケアと在宅療養で利用できる制度

在宅で医療的ケアを必要とする方が利用できる制度について解説します。医療的ケアとは、経管栄養・吸引などの「日常生活に必要な医療的な生活援助行為」を、「治療行為としての医療行為」とは区別して呼ぶものです。代表的な医療的ケアには痰の吸引や経管栄養の注入があります。医療的ケアは、病気を治す治療行為としての医療とは区別され、日常生活に必要な呼吸や栄養補給をお手伝いするための医療的な生活援助行為のことです。

介護職員が行える医療的ケアの範囲

経管栄養は、チューブやカテーテルを通し栄養を消化器官へ直接注入する医療的ケアです。従来は医師や看護師が行う医療的ケアでしたが、2012年の法改定を受け、一定の要件を満たすことで介護職員も実施できるようになりました。

介護施設で生活する入所者には、喀痰吸引(かくたんきゅういん)や経管栄養(けいかんえいよう)といった医療行為が必要な方がいます。介護施設によっては、医師や看護師が常時いるわけではないため、介護職員が一定の条件を満たすことで喀痰吸引、経管栄養を実施できることになりました。

介護職員が経管栄養を実施するためには、喀痰吸引等研修を受講していること、「認定特定行為業務従事者」の認定証を取得していること、「登録喀痰吸引事業者」に登録済みの施設や事業所であることが必要です。

在宅人工呼吸療法で利用できる保険制度

在宅人工呼吸療法(HMV)および医学的管理にかかる訪問診療・訪問看護は、医療保険の適用です。療養生活の支援には、介護保険や障害福祉サービスが利用できます。

在宅での日常生活を支援する介護サービスは、介護保険による訪問介護や訪問入浴介護を利用できます。在宅人工呼吸療法によって常時介護を必要とする場合には、障害福祉サービスである重度訪問介護や重度障害者等包括支援によって長時間の介護サービスを利用できます。

自宅で人工呼吸器を使用する場合、さまざまなケアを行うだけでなく、トラブルにも家族が対処する必要があります。電力会社や消防署、保健所・センターに人工呼吸器を使用していることをあらかじめ届け出ておくと、災害時には小型発電機の貸し出しや緊急搬送などの対応を受けられます。

レスパイトケアを利用する際の注意点とポイント

レスパイトケアを効果的に利用するためには、いくつかの注意点を押さえておくことが大切です。利用のタイミング、心理的なハードル、事前準備、施設選びについて解説します。

利用のタイミングは限界を迎える前に

レスパイトケアは、介護者が疲れ切ってしまう前に利用することが大切です。介護者が限界に達してからでは、回復に時間がかかってしまいます。定期的にレスパイトケアを利用する習慣をつけることで、長期的に在宅介護を続けることができます。

罪悪感への対処方法

実際は「後ろめたさ」などを感じ、介護を家族で抱え込んでしまい、介護者が倒れてしまうことも少なくありません。在宅介護が増える今、介護者が「休息をとること」「リフレッシュし楽しむこと」に後ろめたさを感じることなく、レスパイトケアを上手く活用できるようにしていくことが重要です。

レスパイトケアは介護者だけでなく、介護を受ける方にとってもメリットがあります。介護者が心身ともに健康でいることで、より質の高い介護を提供できるようになります。

事前準備と申込みの流れ

レスパイトケアを利用する際は、事前の準備が必要です。レスパイト入院の場合は、入院希望日の2週間から1週間前までに申込みを行う必要があります。かかりつけ医への相談、必要書類の準備など、余裕を持って手続きを進めましょう。

ショートステイの場合は、ケアマネジャーと相談してケアプランに組み込む必要があります。人気のある施設は予約が取りにくいこともあるので、早めに計画を立てることをお勧めします。

施設選びのポイント

レスパイトケアを利用する施設を選ぶ際は、いくつかの点を確認することが重要です。レスパイト入院の場合は、受け入れ条件(対象となる疾患や医療処置)、入院可能な期間、費用、施設の設備などを確認します。ショートステイの場合は、施設の種類(短期入所生活介護か短期入所療養介護か)、居室の種類、提供されるサービス内容、費用などを確認します。いずれの場合も、事前に見学や体験利用ができると安心です。

まとめ

レスパイトケアは、在宅介護を続けていくうえで欠かせない支援制度です。介護者が心身ともに健康でいることが、質の高い介護を長期的に提供するための基盤となります。

レスパイト入院は医療保険が適用され、医療的ケアが必要な方を対象としています。人工呼吸器、経管栄養、在宅酸素療法などの医療処置を必要とする方は、レスパイト入院を利用することで、病院で適切なケアを受けながら介護者に休息の時間を提供できます。介護度の条件はなく、病状が安定していて在宅で医療機器を使用している方が対象となります。

一方、ショートステイは介護保険が適用され、要支援・要介護認定を受けている方が対象です。日常的な介護は必要だが特別な医療処置は不要という方は、ショートステイを利用することができます。短期入所生活介護と短期入所療養介護の2種類があり、医療的な管理が必要な場合は短期入所療養介護を選ぶとよいでしょう。

どちらのサービスを利用するかは、介護を受ける方の状態によって決まります。医療的ケアが必要かどうかが大きな判断基準となりますので、かかりつけ医やケアマネジャーに相談して、最適なサービスを選択しましょう。

レスパイトケアを利用することに罪悪感を感じる必要はありません。介護者が休息を取ることは、介護を受ける方にとってもプラスになります。定期的にレスパイトケアを利用する習慣をつけ、無理のない介護生活を送りましょう。

介護に関する相談は、地域包括支援センターやケアマネジャー、かかりつけ医などに気軽に相談してください。一人で抱え込まず、利用できる制度やサービスを活用して、介護する側も介護される側も、より良い生活を送れるようにしていきましょう。

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