障害年金の受給資格における加入期間の最低条件は、「何年以上」という年数による規定はありません。重要なのは、初診日の前日時点で保険料納付要件を満たしているかどうかであり、具体的には加入期間全体の3分の2以上が保険料納付済みまたは免除期間であるか、あるいは直近1年間に未納がないことが条件となります。この記事では、障害年金を受給するために必要な要件や保険料納付の具体的な条件、2025年度の制度改正内容について詳しく解説していきます。
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代を含めて受け取ることができる年金制度です。多くの方が「手足の障害がある人だけが対象」と思いがちですが、実際にはがんや糖尿病、心疾患、呼吸器疾患などの内部疾患、統合失調症やうつ病などの精神疾患も対象に含まれています。受給資格や加入期間の条件を正しく理解することで、いざというときに適切な手続きを行うことができます。

障害年金とは何か
障害年金は、公的年金制度の一つで、病気やけがによって日常生活や就労に支障が生じた方を経済的に支援する制度です。年金というと高齢者が受け取るものというイメージがありますが、障害年金は現役世代の方も受給することができます。
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。病気やけがで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は障害基礎年金、厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金が請求できます。厚生年金の被保険者は国民年金の第2号被保険者でもあるため、障害等級が1級または2級に該当する場合は、障害基礎年金と障害厚生年金の両方が支給されます。
障害年金の対象となる傷病は非常に幅広く、眼や聴覚、肢体などの外部障害だけでなく、統合失調症、うつ病、双極性障害、発達障害、知的障害、高次脳機能障害、てんかんなどの精神障害、呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液・造血器疾患、糖尿病、がんなどの内部障害も含まれています。ただし、人格障害(パーソナリティ障害)は原則として認定の対象外となっており、神経症についてもその症状が長期で重い状態であっても、精神病の症状を示していなければ原則として対象外となります。
障害年金を受給するための3つの要件
障害年金を受給するためには、初診日要件、保険料納付要件、障害状態要件の3つの条件をすべて満たす必要があります。これら3つの要件のうち一つでも欠けていると、どんなに重い障害があっても障害年金を受給することができません。
初診日要件とは
初診日要件とは、初診日に公的年金制度(国民年金または厚生年金)に加入していることを求める要件です。初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことを指します。
ただし、この要件には例外があります。20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、20歳に達したときなどに障害等級に該当していれば障害基礎年金を受給できます。また、国民年金の被保険者資格を失った後で60歳以上65歳未満の期間に初診日がある場合でも、日本国内に住んでいれば障害基礎年金の対象となります。
障害状態要件とは
障害状態要件とは、障害認定日または請求日現在において、障害等級に該当する状態にあることを求める要件です。障害基礎年金は1級または2級、障害厚生年金は1級、2級、または3級に該当する必要があります。障害厚生年金には3級に該当しない場合でも一定の障害がある場合に障害手当金(一時金)が支給される制度もあります。
保険料納付要件の詳細と加入期間の最低条件
保険料納付要件は、障害年金を受給するうえで最も重要な条件のひとつです。この要件を満たしていないと、どんなに重い障害があっても障害年金を受給することができません。「障害年金は何年加入すれば受給できるのか」という疑問を持つ方が多いですが、実は「何年以上加入していなければ受給できない」という加入期間の最低年数は定められていません。
重要なのは、初診日の前日時点で保険料がどれだけ納付されているかという点です。保険料納付要件には「原則」と「特例」の2種類があります。
原則:3分の2要件
原則として、初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間において、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が、加入期間全体の3分の2以上であることが必要です。
例えば、20歳から30歳までの10年間(120か月)が加入期間であった場合、そのうち80か月以上が保険料納付済みまたは免除期間であれば、この要件を満たすことになります。逆に言えば、未納期間が加入期間全体の3分の1未満であれば要件を満たせるということです。
特例:直近1年要件
3分の2要件を満たせない場合でも、特例条件を満たせば受給資格を得られます。この特例は、初診日において65歳未満であり、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないことを条件としています。
この特例は、長い加入期間の中で滞納があった方でも、直近1年間さえ保険料を納付していれば受給できるという救済措置として設けられています。この特例は令和18年(2036年)3月末日までに初診日がある場合に適用されます。
2025年の法改正により、この直近1年要件の特例期間が10年間延長されることが決定しました。これにより、より多くの方が障害年金を受給できる機会が確保されることになっています。
保険料納付要件で注意すべきポイント
保険料納付要件において最も注意すべき重要なポイントがあります。それは、この要件は「初診日の前日時点」での納付状況が問われるということです。
年金保険料は納付期限から2年以内であれば追納が可能ですが、初診日を過ぎてから追納しても保険料納付要件を満たすことはできません。つまり、病気やけがで病院を受診した後に慌てて保険料を支払っても、受給資格を得ることはできないのです。このルールは、保険制度としての公平性を保つために設けられています。
このため、日頃から保険料を滞納しないことが非常に重要です。経済的に保険料の支払いが困難な場合は、免除制度や納付猶予制度を利用することをお勧めします。免除期間は保険料納付要件の計算において「納付済み」と同様に扱われるため、将来の障害年金受給資格を守ることができます。
保険料免除期間として認められるもの
保険料免除期間として認められるものには複数の種類があります。法定免除の期間、産前産後の保険料免除を申請した期間、学生納付特例を申請した期間、20歳以上50歳未満で納付猶予を申請した期間、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除を申請した期間がこれに該当します。
ただし、全額免除以外の場合は注意が必要です。免除された残りの保険料を納付している必要があります。例えば、4分の3免除の場合、残りの4分の1の保険料を納付していなければ「未納」扱いとなってしまいます。部分免除を受けている方は、残りの部分の納付を忘れないようにすることが大切です。
20歳前傷病の場合の特例
20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、保険料納付要件は問われません。これは、20歳前は国民年金への加入義務がないため、保険料を納付していなくても受給できるという特例です。
ただし、20歳前に厚生年金保険に加入していた期間に初診日がある場合は、通常の障害年金(障害厚生年金)の対象となり、保険料納付要件が必要となります。また、20歳前傷病による障害基礎年金には所得による支給制限があり、所得が3,704,000円を超える場合は年金額の2分の1が支給停止、所得が4,721,000円を超える場合は全額支給停止となります。
障害基礎年金と障害厚生年金の違い
障害基礎年金と障害厚生年金では、対象者、障害等級、年金額などに違いがあります。以下の表で両者の違いを比較してみましょう。
| 項目 | 障害基礎年金 | 障害厚生年金 |
|---|---|---|
| 対象者 | 国民年金加入者、20歳前傷病、60~65歳未満の国内居住者 | 厚生年金加入者(会社員、公務員など) |
| 障害等級 | 1級、2級 | 1級、2級、3級(+障害手当金) |
| 年金額の計算 | 定額 | 報酬比例(加入期間と報酬額による) |
| 1級年金額(2025年度) | 年額1,039,625円 | 報酬比例年金額×1.25+配偶者加給年金 |
| 2級年金額(2025年度) | 年額831,700円 | 報酬比例年金額+配偶者加給年金 |
| 3級年金額(2025年度) | なし | 報酬比例年金額(最低保障額623,800円) |
障害基礎年金は年金額が定額で、令和7年度(2025年度)の場合、1級は年額1,039,625円(月額約86,635円)、2級は年額831,700円(月額約69,308円)です。一方、障害厚生年金の額は報酬比例年金額によって決まるため、加入期間中の平均報酬額と加入月数によって人それぞれ異なります。
障害認定日について
障害認定日とは、障害の程度の認定を行うべき日のことで、原則として初診日から起算して1年6か月を経過した日を指します。ただし、その日までに傷病が治癒した場合(症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った場合を含む)は、その治癒した日が障害認定日となります。
1年6か月という期間が設けられている理由は、治療によって病気やけがが回復する可能性があるため、一定期間治療を行っても改善しないものを「障害」として認定するという考え方に基づいています。
障害認定日の特例
以下のような場合は、1年6か月を経過する前でも障害認定日として認められます。人工透析療法を行っている場合は透析開始から3か月を経過した日、人工骨頭または人工関節を挿入置換した場合は挿入置換した日、心臓ペースメーカーや人工弁を装着した場合は装着した日、人工肛門を造設した場合は造設から6か月を経過した日、在宅酸素療法を行っている場合は在宅酸素療法を開始した日が障害認定日となります。脳血管障害による機能障害の場合は、初診日から6か月以上経過し、医学的観点から回復の見込みがないと認められるときに障害認定日として認められます。
20歳前に初診日がある場合の障害認定日は、「20歳の誕生日の前日」または「初診日から1年6か月を経過した日」のいずれか遅い方となります。
障害等級の認定基準
障害等級は、障害の程度に応じて1級、2級、3級に分類されます。
1級は最も重い等級で、他人の介助を受けなければ日常生活のことがほとんどできない状態を指します。身の回りのことはかろうじてできるものの、それ以上の活動はできない状態、または行ってはいけない状態です。病院内の生活で例えると、活動の範囲がベッド周辺に限られるような状態です。
2級は、必ずしも他人の助けを借りる必要はないものの、日常生活は極めて困難で、労働によって収入を得ることができない状態を指します。家庭内での軽食作りや下着程度の洗濯等はできるものの、それ以上の活動はできない状態です。病院内の生活で例えると、活動の範囲が病棟内に限られる程度の状態です。
3級は障害厚生年金のみに設けられた等級で、労働が著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加えることを必要とする状態を指します。障害基礎年金には3級はありません。
障害年金の請求方法
障害年金の請求方法には、主に3つの種類があります。
障害認定日請求(本来請求)
初診日から1年6か月経過した障害認定日において、障害の状態が障害等級に該当する場合に、障害認定日から1年以内に請求する方法です。必要な診断書は、障害認定日以降3か月以内の現症の診断書1枚です。認定されれば、障害認定日の翌月分から障害年金が支給されます。
遡及請求
障害認定日から1年以上経過してから請求する方法です。障害認定日時点で障害等級に該当していたにもかかわらず、何らかの理由で請求していなかった場合に利用できます。必要な診断書は、障害認定日以降3か月以内の現症の診断書1枚と、請求日以前3か月以内の現症の診断書1枚の合計2枚です。
遡及請求が認められれば、障害認定日にさかのぼって受給できますが、時効により最大5年分までしか遡ることができません。例えば、障害認定日が7年前にある場合、障害認定日からの受給権は認められますが、実際に支給されるのは5年分のみとなり、2年分はもらい損ねることになります。
事後重症請求
障害認定日には障害等級に該当していなかったものの、その後65歳に達する日の前日までに障害が悪化し、障害等級に該当する状態になった場合に請求する方法です。事後重症請求で支給が決定した場合、請求した月の翌月分から障害年金が支給されます。遡及はできないため、請求が遅れるとその分だけ受給開始時期が遅れ、損をしてしまう可能性があります。
初診日の証明方法
障害年金の請求において、初診日の証明は非常に重要です。初診日を証明する書類として、初診の医療機関で作成してもらう「受診状況等証明書」が必要となります。
初診の医療機関にカルテが保存されていれば、受診状況等証明書を作成してもらうことができます。しかし、医療機関のカルテ保存期間は法律上5年とされているため、初診日がかなり前にある場合は、カルテが廃棄されていたり、医療機関自体が閉院していたりすることがあります。
このような場合は、「受診状況等証明書が添付できない申立書」を作成し、2番目以降に受診した医療機関に、初診日に関する記録がないかを確認します。2番目の医療機関にも記録がない場合は、さらに次の医療機関をあたる必要があります。
カルテがなくても、お薬手帳、糖尿病手帳、領収書、診察券(診察日や診療科がわかるもの)、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、生命保険・損害保険・労災保険の給付申請時の診断書、健康保険の給付記録や診療報酬明細書、救急搬送の証明書、家計簿、手帳や日記、通知表の生活記録などが初診日を証明する参考資料として認められる場合があります。
初診の医療機関のカルテが廃棄されてどうしても受診状況等証明書が作成できない場合、「初診日に関する第三者からの申立書(第三者証明)」を提出することで、初診日の証明として認められる場合もあります。
2025年度の障害年金の金額
令和7年度(2025年度)の障害年金の金額は、前年度に比べて1.9%引き上げられました。
障害基礎年金の年金額
障害基礎年金1級は年額1,039,625円(月額約86,635円)、2級は年額831,700円(月額約69,308円)です。これは昭和31年4月2日以後生まれ(67歳以下)の新規裁定者の金額となっています。
障害基礎年金には、受給者に生計を維持されている子がいる場合、子の加算が付きます。第1子・第2子は各239,300円、第3子以降は各79,800円が加算されます。子の加算の対象となる子は、18歳到達年度末までの子、または20歳未満で障害等級1級・2級の状態にある子です。
障害厚生年金の年金額
障害厚生年金の金額は、報酬比例年金額(平均報酬額と加入月数により計算)に基づいて決まります。1級は報酬比例年金額×1.25に配偶者加給年金額を加算した額、2級は報酬比例年金額に配偶者加給年金額を加算した額、3級は報酬比例年金額(最低保障額は年額623,800円)となります。
障害厚生年金の1級または2級を受給する方に、65歳未満の配偶者がいる場合、配偶者加給年金額として年額239,300円が加算されます。ただし、配偶者が老齢厚生年金(20年以上の被保険者期間がある場合)または障害年金を受け取っている間は、配偶者加給年金額は支給停止されます。
障害年金生活者支援給付金
障害年金を受給している方で、一定の要件を満たす場合は、障害年金生活者支援給付金も受け取ることができます。令和7年度の金額は1級が月額6,813円、2級が月額5,450円です。
働きながら障害年金を受給できるか
障害年金の受給条件には「就労の有無」が直接含まれていないため、働きながら障害年金を受給することは可能です。実際、2019年のデータによると、障害年金を受給している方の中で、身体障害の方の48.0%、知的障害の方の58.6%、精神障害の方の34.8%が就労しながら障害年金を受給しています。
ただし、就労の有無は審査において重要な判断材料となることも事実です。特に精神障害の場合、就労の継続年数や就労形態(フルタイムか、パートタイムか、障害者雇用枠かなど)も審査で考慮されます。注意点として、障害が軽くなったと判断された場合には、受給が停止になる可能性があります。
永久認定と有期認定
障害年金の認定には「永久認定」と「有期認定」の2種類があります。永久認定は、障害の状態が固定しており、今後改善する見込みがない場合に行われ、更新手続きは不要です。有期認定は、障害の状態が変動する可能性がある場合に行われ、1年から5年ごとに「障害状態確認届(診断書)」を提出し、更新手続きを行う必要があります。
障害年金と会社への告知
働きながら障害年金を受給する場合、障害のある方が会社に直接申告しない限り、基本的には障害年金を受け取っていることは会社には知られません。障害年金は非課税であり、年末調整や確定申告で会社に報告する必要がないためです。ただし、働いて得た給与については通常どおり課税対象となります。
障害年金と老齢年金の併給
65歳になると老齢年金の受給権が発生しますが、年金制度には「一人一年金の原則」があり、原則として複数の年金を同時に受給することはできません。ただし、65歳以降には特例があります。
65歳以降は、「障害基礎年金+障害厚生年金」「老齢基礎年金+老齢厚生年金」「障害基礎年金+老齢厚生年金」の3つの組み合わせから選択することができます。平成18年4月から、障害基礎年金と老齢厚生年金の併給が認められるようになりました。これにより、障害基礎年金を受給しながら、自分が働いて積み上げた老齢厚生年金も受け取ることができるようになっています。ただし、老齢基礎年金と障害厚生年金の組み合わせは認められていません。
障害基礎年金2級の年金額は、40年間年金保険料を満額納めた場合の老齢基礎年金と同額であり、1級はその1.25倍です。また、障害年金は非課税であるのに対し、老齢年金は課税対象となります。どちらが得かは厚生年金の加入期間や報酬額によって人それぞれ異なりますので、65歳が近づいたら年金事務所で試算してもらうことをお勧めします。
病歴・就労状況等申立書の書き方
障害年金の申請において、「病歴・就労状況等申立書」は診断書と並んで非常に重要な書類です。この書類は、発病から現在までの経過、日常生活の状況、就労状況などを本人または家族が記入するもので、診断書に書かれていない生活上の実態を審査官に伝える役割を果たします。
年金機構の審査官は、診断書だけでなく、この申立書をもとに「どれだけ日常生活に困難を抱えているか」「就労の継続が難しいか」などを判断します。診断書は医師が作成する客観的な医学情報ですが、申立書は本人の視点から日常生活の困難さを具体的に伝えることができる重要な書類です。
書き方のポイントとしては、診断書との整合性を取ること、具体的かつ客観的に記載すること、障害認定基準を意識することが重要です。例えば、「調子が悪い」ではなく、「朝起き上がることができず、午前中はベッドで横になっている日が週に4~5日ある」のように、具体的な状況を数字や頻度を交えて記載します。経済的な困窮状況や内面的なつらさばかりを記載しても審査上プラスにはなりませんので、客観的な事実を淡々と書き、その中で困りごとを具体的に示していくことが大切です。
本人による記載が困難な場合は、家族やこれまでの経過を理解している人に代筆を依頼することも可能です。
障害年金の申請手続きの流れ
障害年金の申請手続きは複雑で、準備には通常2~3か月程度かかります。一般的な流れとしては、まず障害の原因となった傷病について初めて医師の診療を受けた日(初診日)を特定します。次に、初診日の前日時点での保険料納付状況を確認します。年金事務所で「被保険者記録照会回答票」を取得することで確認できます。
その後、初診の医療機関で「受診状況等証明書」を作成してもらい、障害認定日または請求日の状態を証明する診断書を現在の主治医に作成してもらいます。発病から現在までの病歴、治療の経過、日常生活の状況、就労状況などを記載した「病歴・就労状況等申立書」を本人または家族が作成し、必要書類を揃えたら年金請求書とともに年金事務所(障害基礎年金のみの場合は市区町村役場でも可)に提出します。日本年金機構で審査が行われ、通常3か月程度で結果が通知されます。
障害年金に関するよくある疑問
障害年金について多くの方が抱く疑問について、ここで詳しく解説します。
「障害年金は何年加入していれば受給できるのか」という質問が多く寄せられますが、障害年金には「何年以上加入していないと受給できない」という加入期間の最低年数はありません。重要なのは、初診日の前日時点で保険料納付要件を満たしているかどうかです。
「国民年金を払っていない期間があっても受給できるか」については、加入期間全体の3分の1未満の未納であれば、3分の2要件を満たせます。また、直近1年間に未納がなければ特例として受給資格を得られます。ただし、初診日を過ぎてから保険料を納付しても、受給資格を満たすことはできません。
「障害者手帳を持っていなくても障害年金は受給できるか」については、障害年金と障害者手帳は別の制度であり、連動していません。障害者手帳を持っていなくても障害年金を受給できますし、逆に障害者手帳を持っていても障害年金の受給要件を満たさなければ受給できません。
「うつ病でも障害年金は受給できるか」については、うつ病も障害年金の対象となる傷病です。日常生活や就労に著しい制限がある場合、障害等級に該当する可能性があります。ただし、精神障害の認定は症状の程度や日常生活への影響などを総合的に判断するため、うつ病だからといって必ず受給できるわけではありません。
「障害年金を受給すると将来の老齢年金に影響するか」については、障害年金を受給すること自体は、将来の老齢年金額に直接影響を与えません。ただし、法定免除(障害基礎年金1級・2級の受給者は国民年金保険料が免除される)を受けている期間は、老齢基礎年金の計算において減額の対象となります。追納することで減額を防ぐことも可能です。
「申請から受給までどのくらいかかるか」については、障害年金の審査には通常3か月程度かかります。書類の準備期間も含めると、申請を思い立ってから実際に年金を受け取るまでに、4~6か月程度かかることが一般的です。
「不支給になった場合、再申請はできるか」については、不支給の決定に不服がある場合は、決定を知った日の翌日から3か月以内に「審査請求」を行うことができます。また、障害の状態が悪化した場合には、改めて事後重症請求を行うことも可能です。
まとめ
障害年金は、病気やけがによって日常生活や就労に制限がある方のための重要な経済的支援制度です。受給するためには、初診日要件、保険料納付要件、障害状態要件の3つの条件を満たす必要があります。
加入期間については、「何年以上」という最低条件はありませんが、保険料納付要件として、加入期間の3分の2以上が納付済みまたは免除期間であること、あるいは直近1年間に未納がないことが必要です。特に注意すべきは、この要件は初診日の前日時点で判断されるため、日頃から保険料を滞納しないことが重要です。経済的に困難な場合は、免除制度や納付猶予制度を積極的に活用しましょう。
2025年度からは年金額が1.9%引き上げられ、また直近1年要件の特例期間が10年延長されるなど、制度は常に変化しています。障害年金は請求しなければ受け取ることができません。受給資格があると思われる方は、年金事務所や街角の年金相談センター、社会保険労務士などの専門家に相談しながら、積極的に手続きを進めてください。









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