診断書を書いてもらえない?障がい者手帳申請を諦めない対処法

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障がい者手帳の申請で診断書を書いてもらえない場合の対処法は、まず医師に拒否された理由を冷静に確認し、日常生活の困りごとを具体的に伝えることです。それでも解決しない場合は、社会保険労務士への相談、市区町村の障害福祉課への相談、セカンドオピニオン、転院といった選択肢があります。障がい者手帳を取得したいと考えて病院を受診したものの、医師から診断書を書いてもらえずに困っている方は少なくありません。診断書がなければ障がい者手帳の申請ができないため、途方に暮れてしまうこともあるでしょう。しかし、適切な対処法を知っていれば、この問題を解決できる可能性があります。この記事では、障がい者手帳の申請に必要な診断書を書いてもらえない場合の具体的な対処法について詳しく解説していきます。障がい者手帳の種類や申請の流れ、医師が診断書を書かない理由、そして問題解決のための具体的なステップまで網羅的にお伝えしますので、現在お困りの方はぜひ参考にしてください。

目次

障がい者手帳とは何か

障がい者手帳とは、障害のある方が各種支援やサービスを受けるために必要な証明書です。日本には3種類の障がい者手帳があり、それぞれ対象となる障害や申請方法が異なっています。

身体障害者手帳は、視覚、聴覚、肢体不自由、内部障害(心臓、腎臓、呼吸器など)といった身体的な障害がある方を対象としています。等級は1級から6級まであり、障害の程度によって認定されます。身体障害者手帳の申請には、身体障害者福祉法第15条に規定する指定医師(15条指定医)が作成した診断書・意見書が必要です。15条指定医とは、都道府県知事が指定した医師であり、各障害区分ごとに関係ある診療科で原則5年以上の臨床経験を持つ医師が指定されています。

精神障害者保健福祉手帳は、統合失調症、うつ病、双極性障害、てんかん、発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症など)といった精神疾患がある方を対象としています。等級は1級から3級まであり、有効期限は2年間で更新が必要となります。申請には、精神疾患の初診日から6か月以上経過した時点で作成された診断書が必要です。

療育手帳は、知的障害がある方を対象とした手帳です。等級の名称は自治体により異なり、A・Bや重度・中度・軽度などと表記されます。申請には、児童相談所や知的障害者更生相談所での判定を受ける必要があります。

障がい者手帳の申請手続きの流れ

障がい者手帳の申請手続きは、いずれの種類もお住まいの市区町村の障害福祉課(福祉事務所)が窓口となります。

最初に、市区町村の窓口で申請に必要な書類(申請書、診断書用紙など)を受け取ります。次に、指定された医師に診断書を作成してもらいます。その後、必要書類(申請書、診断書、写真、マイナンバーがわかる書類、本人確認書類など)を揃えて窓口に提出します。都道府県等で審査・判定が行われ、審査を経て手帳が交付される流れとなります。

申請から交付までの期間は、身体障害者手帳で約1か月、精神障害者保健福祉手帳で約2か月、療育手帳で2か月から3か月程度が目安です。

精神障害者保健福祉手帳の等級基準について

精神障害者保健福祉手帳の等級判定は、精神疾患の存在の確認、精神疾患(機能障害)の状態の確認、能力障害(活動制限)の状態の確認、精神障害の程度の総合判定という順序で行われます。

1級は「精神障害であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度」と定義されています。他人の援助を受けなければ日常生活が困難であると判断される最も重い等級であり、日常生活や社会生活でおおむね必要なことが、援助があっても自分では行えない状態が該当します。

2級は「精神障害であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの」と定義されています。必ずしも常時支援は必要としないものの、自力で日常生活を送るのが難しい方が該当します。通院などの習慣化された外出は付き添いなく可能であるが、ストレスがかかると1人で対処できない、清潔保持や適切に家事をこなすためにはサポートが必要、通院や服薬を規則的に行うことは困難といった状態が挙げられます。

3級は「精神障害であって、日常生活もしくは社会生活が制限を受けるか、日常生活もしくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの」と定義されています。日常生活や社会生活で必要なことをおおむね自分で行えるものの、時々他の人の助けや助言が必要である状態が該当します。強いストレスがかかる状況やいつもと違う状況では、自分1人でうまく対応するのが難しくなるイメージです。

令和5年度衛生行政報告例のデータでは、2級取得者が約84万人と最も多く、3級取得者は約46万人で2番目に多い人数となっています。

医師が診断書を書いてくれない理由とは

障がい者手帳の申請で診断書を書いてもらえない場合、まずはその理由を理解することが重要です。医師が診断書を書かない背景には、法的な側面と実務的な側面の両方があります。

医師の診断書交付義務について

医師法第19条第2項には「診察若しくは検案をし、又は出産に立ち会つた医師は、診断書若しくは検案書又は出生証明書若しくは死産証書の交付の求があつた場合には、正当の事由がなければ、これを拒んではならない」と定められています。つまり、医師には診断書を交付する義務がありますが、「正当な事由」がある場合には拒否することが認められています。

正当な事由として認められる診断書拒否の理由

医師が診断書の作成を拒否できる「正当な事由」には、いくつかのケースがあります。患者に病名を知らせることが好ましくない場合が該当します。また、診断書が恐喝や詐欺など不正使用される恐れがある場合も正当な事由となります。雇用者や家族など第三者が請求してきた場合も同様です。さらに、医学的な判断が不可能な場合も拒否が認められます。

具体的なケースとしては、すでにカルテが廃棄されている場合、長期間通院していないにもかかわらずすぐに診断書を書いてほしいと要求する場合、障害認定日請求をしようとしたが対象期間に通院していない場合などが挙げられます。

医師が診断書を書かない主な理由

実際に医師が診断書を書いてくれない理由として多く見られるものをお伝えします。

経過観察が不十分であることが最も多い理由の一つです。特に精神疾患の場合、3か月から6か月程度は診療を行わないと正確な判断ができないケースがあります。転院してすぐの場合なども、経過観察期間が不足しているとして診断書作成を断られることがあります。

医師が「受給対象ではない」と判断している場合もあります。医師の見立てとして、障がい者手帳や障害年金の基準に該当しないと考えている場合、診断書を書くことに消極的になることがあります。

障害年金や手帳の受給が治療の妨げになると考えている場合もあります。精神疾患の治療において、「仕事や外出をするなどの社会生活に戻る」ことを目標にしている場合、障害年金の受給によって患者が治療目標を失ってしまう可能性があると医師が考えているケースがあります。

診断書の書き方がわからないという理由もあります。特に障害年金の診断書は記載項目が多く複雑であり、作成に慣れていない医師にとっては負担が大きいものです。

単純に面倒だと感じている場合も残念ながらあります。診断書の作成には時間と手間がかかるため、積極的でない医師も存在します。

発達障害の場合の特殊な事情

発達障害では、診断が確定していないグレーゾーンの方は診断書を発行できません。また、担当医師が発達障害の専門外である場合、適切な診断書を作成できないことがあります。昔ながらの精神科医の中には、発達障害について十分な知識を持っていない場合もあります。

診断書を書いてもらえない場合の対処法

障がい者手帳の申請で診断書を書いてもらえない場合の対処法を、具体的なステップに分けて解説します。

対処法1:まずは理由を確認する

診断書を断られた場合、最初にすべきことは、感情的にならず、医師に拒否された理由を丁寧に確認することです。「どうして診断書を書いてもらえないのですか?」と冷静に相談してみましょう。理由を理解すれば、必要な対応策が見えてくることもあります。

例えば、経過観察期間が不足していることが理由であれば、必要な期間通院を続ければ診断書を書いてもらえる可能性があります。

対処法2:医師とのコミュニケーションを改善する

診断書を断られる背景には、さまざまな誤解が潜んでいる場合があります。そのため、医師としっかりコミュニケーションを取り、なぜ診断書が必要なのかを具体的に伝えることが大切です。

日常生活で困っていることを詳細に伝えましょう。医師が知らない日常生活の状況を正確に伝えることで、診断書の内容も適切なものになります。日常生活の状況をメモにまとめて渡すことも効果的です。上手く伝えられるかどうか不安な場合は、事前に自分の状況を整理して書いたメモを用意して、メモを見ながら話したり、メモを渡したりするとよいでしょう。家族などが同席して客観的な立場から伝えるという方法もあります。

具体的に伝えるべきポイントは3つに絞ると効果的です。まず症状として、発作の頻度、集中力の限界、睡眠時間などを伝えます。次に生活として、家事の状況、外出頻度、金銭管理などを伝えます。最後に配慮として、服薬管理を家族が補助している、職場での配慮を受けているなどを伝えます。

例えば、「過剰服薬や飲み忘れがあるため、家族に管理してもらっている」「医師と対面すると慌ててしまい、病状について話すことができない」といったことがあれば医師にしっかりと伝えましょう。

注意点として、「2級でお願いします」「更新を通してください」といった等級を直接お願いするような発言は避けましょう。感情ではなく、記録や具体例を示すことが信頼につながります。

対処法3:医師の負担を軽減する協力をする

医師がスムーズに診断書を書けるよう協力することで、書いてもらえる場合があります。事前に診断書の様式を調べておくことが有効です。可能であれば、診断書の様式を調べた上で、受給に必要なポイントに絞ってありのままを伝えましょう。

日本年金機構のホームページには「障害年金の診断書を作成する医師の方へ」という資料があります。必要な部分を印刷して持っていくと、医師の理解を得やすくなる場合があります。

対処法4:専門家に相談する

医療機関だけで解決が難しい場合や、手続きが煩雑すぎる場合には、専門家に相談する方法があります。

社会保険労務士(社労士)は、年金制度に関する国家資格を持つ専門家です。障害年金に関する疑問や不安にも的確に対応してくれ、希望すれば障害年金の申請手続きを代行してもらうことも可能です。社労士に依頼することで、適切な内容の診断書を揃えるためのサポートが受けられます。主治医が作成する診断書の依頼方法など迷うことが多い申請手続きも、多くの知見から的確なアプローチができます。

社労士に依頼するメリットとしては、受給の可能性が広がること、自分で手続きを行うより短期間で申請を完了できること(自分で進める場合は4か月から半年かかるところを大幅に短縮できます)、更新時にも相談できる長期的なサポートが受けられることなどがあります。多くの事務所で無料相談を受け付けていますので、まずは相談されることをお勧めします。

対処法5:市区町村の相談窓口を利用する

お住まいの市区町村には、障害者福祉に関する相談窓口があります。障害者福祉課では、障害者総合支援法等に基づく支援や、各種サービスに関する問い合わせや相談を受け付けています。

障害者基幹相談支援センターでは、障害の種別に関わらず、各種ニーズに対応できる総合的かつ専門的な相談支援を行っています。診断書を書いてもらえずに困っている場合も、適切な助言や支援を受けられる可能性があります。

対処法6:セカンドオピニオンを検討する

主治医の意見に納得できない場合や、診断に疑問がある場合は、セカンドオピニオンを検討することも選択肢の一つです。

セカンドオピニオンとは、主治医以外の医師から受ける第2の意見のことです。より詳しく説明すると、患者にとって納得ができる最も良い治療法について患者と主治医とで判断するために求める、別の医師の意見のことをいいます。

セカンドオピニオンを受ける手順としては、まず現在の治療内容を理解し、次にセカンドオピニオンを受けたい目的を明確にします。そして主治医にセカンドオピニオンを受けたい旨を伝え、紹介状(診療情報提供書)を書いてもらいます。セカンドオピニオンを受けられる医療機関を探し、質問を準備してから受診します。

費用については、セカンドオピニオンは「診察」ではなく「相談」という扱いになるため、健康保険の適用外となり、全額自己負担になります。精神科の場合、1時間で2万円から5万円程度かかることが一般的です。

注意点として、紹介状がなくてもセカンドオピニオンを受け入れてくれるクリニックもありますが、紹介状があった方が、より正確な意見を得やすくなります。

対処法7:転院を検討する

様々な方法で協力をお願いしても医師が理解を示してくれない場合、さらに治療もうまくいっていないようであれば、転院を検討してもよいでしょう。

転院を検討すべき状況としては、長年通院してきたが一向に状態が良くならない場合、医師からの医療的な説明もなくただ薬を処方されるだけの場合、診断書を書いてくれない理由もろくに説明しない場合、患者に対して高圧的な態度を取る場合などが挙げられます。

患者側がダメな医師に見切りをつけ、優れた医師を新たに探すのは普通のことです。精神科医の中には、精神疾患を「性格の一部」と考えて診断書を書いてくれない人がいるのも事実ですが、きちんと診断書を書いてくれる医師も多くいます。

転院時の重要な注意点があります。転院する際は「初診日」を証明する書類を必ず取っておきましょう。初診日が分からなくなると、障害年金の申請ハードルが高くなります。転院を考えるときは、紹介状や診療情報提供書を必ず受け取り、記録を引き継ぐようにしましょう。

また、転院後すぐに診断書を書いてもらえるとは限りません。精神疾患は一定期間経過を見ないと診断が難しい病気であり、転院後、少なくとも6か月間は通院しないと、医師側で病状の把握ができません。ただし、前医がある場合、その病気での最初の受診日を転院先の医師が確認できるなら、初診日からの期間は通算できます。

発達障害の場合は特に、その医療機関の診療対象に発達障害が掲げられているか、よく確認することが大切です。

対処法8:代替手段を相談する

診断書の提出を求められている先(会社、学校、役所など)の担当者に、診断書の発行が困難であることを伝え、代替となる書類(受診証明書、診療明細書など)で対応可能か相談してみるのも現実的な方法です。

診断書の費用と助成制度

障がい者手帳の申請に必要な診断書には費用がかかります。費用の相場と、利用できる助成制度について解説します。

診断書作成費用の相場

診断書の作成は保険適用外となるため、完全自費となります。病院によって料金は異なりますが、一般的な相場は以下の通りです。

診断書の種類費用の目安
一般的な診断書3,000円〜5,000円程度
障がい者手帳用の診断書5,000円〜10,000円程度
高めの病院・クリニック7,000円〜8,000円+消費税

具体的な病院の例を挙げると、精神障害者保健福祉手帳用診断書が8,800円、身体障害者診断書・意見書が8,800円、精神障害者保健福祉手帳申請用診断書が6,000円、障害者手帳診断書が7,000円といった設定があります。費用は病院によって大きく異なるため、事前に通院先の病院に確認することをおすすめします。

診断書費用の助成制度

自治体によっては、障がい者手帳の申請に必要な診断書費用を助成している場合があります。実費として4,000円までを助成している自治体もありますので、お住まいの市区町村の障害福祉課に問い合わせてみましょう。

なお、障がい者手帳の申請・取得自体に費用はかかりません。ただし、医師の診断書作成料や病院の受診料、証明写真の代金などは実費となります。

診断書の有効期限

診断書の有効期限は一般的に3か月です(自治体によっては6か月)。有効期限を過ぎると使えなくなりますので、診断書を受け取ったら速やかに申請手続きを行いましょう。

障がい者手帳を取得するメリット

障がい者手帳を取得することで、様々な支援やサービスを受けられるようになります。主なメリットを解説します。

税金の控除

障がい者手帳を取得すると、様々な税制上の優遇措置を受けられます。

所得税の障害者控除については、障がい者手帳所持者が所得税の納税義務者本人または納税義務者の扶養親族である場合、控除が受けられます。障害者控除(身体障害3級から6級、療育手帳B1・B2、精神障害2級・3級)は27万円、特別障害者控除(身体障害1級から2級、療育手帳A1・A2、精神障害1級)は40万円、同居特別障害者加算は35万円となっています。

住民税の障害者控除については、障害者控除が26万円、特別障害者控除が30万円、同居特別障害者加算が23万円となっています。また、前年の合計所得額が125万円以下の障害者は住民税が非課税となります。

その他の税制優遇としては、障がい者手帳の交付を受けている方が受け取る一定の預貯金等の利子については、非課税の適用(マル優、特別マル優)を受けることができます。また、特定障害者への贈与については、特別障害者は6,000万円まで、特別障害者以外の特定障害者は3,000万円まで贈与税がかかりません。自動車税・軽自動車税については、障害の程度が一定以上の人のために使用する自動車は減免が受けられます。

公共交通機関の割引

JR・鉄道については、身体障害、知的障害および精神障害のある人は、JR線で割引が適用されます。各自治体で発行する障害者手帳(旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄に、第1種または第2種の記載のあるもの)が必要です。

バスについては、県内を発着するバスを利用する場合、運賃の5割が割引されます。ただし、バスの定期券は3割引となります。

タクシーについては、身体障害者手帳もしくは療育手帳を提示することで、10パーセントの割引が受けられます。

有料道路については、障害者手帳所持者が乗車する乗用自動車で有料道路を利用する場合、料金の50パーセントが割引されます。ETCを利用しての割引も可能ですが、事前登録が必要です。

控除を受けるための手続き

手帳を取得した翌年度の住民税(所得税の場合、その当年分)から、控除を受けることができます。確定申告や年末調整の際に、手帳の要件を申し出てください。

なお、障害者手帳を取得していなくても、市町村が発行している「障害者控除対象者認定書」を持っている場合は、障害者控除を受けることが可能です。交付対象は、65歳以上かつ「寝たきりの高齢者」や「知的障害者に準ずる症状がある」などの条件を満たす方です。

障がい者手帳取得後の就職と働き方

障がい者手帳を取得した後の就職や働き方について解説します。

採用枠の選択肢

障害のある方が就職・転職する場合、「障害者採用枠」と「一般採用枠」という2つの選択肢があります。障害者採用枠で雇用されるためには、障害者手帳が必要です。

重要な点として、障害者手帳を取得したからといって、勤務先などに伝える義務はありません。「障害者採用枠」か「一般採用枠」か、どちらの採用枠で就職活動をするかも本人の自由です。

オープン就労のメリット

オープン就労とは、自分の障害について企業に開示し、配慮を受けながら働く方法です。オープン就労のメリットとしては、職場の配慮(勤務時間の調整・業務内容の調整・休憩の取り方など)を受けやすいこと、支援機関と連携したサポートを受けられること、仕事に関する合理的配慮を求めやすいこと、職場内で相談しやすいことなどがあります。

障害者職業総合センターの調査では、障害者の就職から1年間の職場定着率は、一般求人のクローズ就労(障害を開示しない就労)の場合は約30パーセントですが、就労継続支援を受けた場合は約70パーセントに達しています。

利用できる就労支援サービス

就労移行支援は、就労移行支援事業所に通って就労のために役立つサポートを受けられるサービスです。継続的な支援を通じて就職に必要な知識・スキル・ビジネスマナーなどを習得できます。就職後も職場定着のためにさまざまなサポート・アドバイスを受けられます。18歳以上65歳未満を対象としており、障害者手帳がなくとも自治体から障害福祉サービス受給者証の交付を受けることで利用可能です。

地域障害者職業センターは、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が手掛ける事業で、専門的な職業リハビリテーションサービスを障害者に向けて実施しています。各都道府県に1つから2つずつ設置されています。

ジョブコーチ支援では、障害者が働く職場にジョブコーチ(職場適応援助者)が訪問し、障害者と企業の双方に対してきめ細かな支援を行います。障害者に対しては、職務の遂行に関する支援や職場内のコミュニケーションに関する支援など、それぞれの課題に応じた支援を行います。

トライアル雇用では、3か月間など一定期間の試行雇用で仕事や職場を経験し、企業との間で相互理解を深め、お互いの不安を解消することで、継続雇用を目指します。

就職活動のポイント

市区町村の障害者就労支援センターや民間の障害者就労を支援する事業者などが、仕事の紹介から入社まで手厚く支援してくれます。入社後も、職場に定着できているか確認してくれたり、休職した際や復職する際にフォローしてもらえたりします。

面接の際に症状や配慮して欲しいことなどを相談した後も、入社後は人事担当者や上司とコミュニケーションを取り続けることが大切です。直近の体調、業務への適性、通院の状況を報告したり、追加で対応してもらいたいことがあれば相談したりするのがおすすめです。

注意点として、精神障害者保健福祉手帳は2年に1度の頻度で更新が必要です。更新しないと手帳が失効しますので、忘れずに手続きを行いましょう。

診断書を書いてもらえない場合についてよくある疑問

障がい者手帳の申請で診断書を書いてもらえない場合について、多くの方が抱く疑問にお答えします。

医師に診断書を書く義務はあるのか

医師法第19条第2項により、医師には診断書を交付する義務があります。ただし、「正当な事由」がある場合には拒否することが認められています。正当な事由には、カルテが廃棄されている、長期間通院していない、医学的判断が不可能などが含まれます。

転院したらすぐに診断書を書いてもらえるのか

転院後すぐに診断書を書いてもらえるとは限りません。精神疾患の場合、一般的に3か月から6か月程度の経過観察が必要です。ただし、前の病院での受診歴は通算できる場合がありますので、紹介状を必ず持参しましょう。

診断書の費用を軽減する方法はあるのか

自治体によっては診断書費用の助成制度があります。お住まいの市区町村の障害福祉課に問い合わせてみてください。また、病院によって費用は大きく異なりますので、事前に確認することをおすすめします。

発達障害で診断書を書いてもらえない場合の対処法

発達障害の診断には専門知識が必要です。かかりつけ医が発達障害の専門外である場合は、発達障害を診療対象としている医療機関への転院を検討してください。また、診断が確定していないグレーゾーンの場合は、追加の診察や検査を受けることで、診断結果が再評価されることがあります。

障害者手帳を取得すると会社に知られるのか

障害者手帳を取得しても、勤務先に伝える義務はありません。ただし、障害者控除を年末調整で申請する場合や、障害者採用枠で就職する場合は開示が必要になります。一般採用枠で働き続ける場合、開示するかどうかは本人の判断に委ねられます。

まとめ

障がい者手帳の申請で診断書を書いてもらえないという問題は、多くの方が直面する困難です。しかし、適切な対処法を知っていれば、解決への道は開けます。

まずは医師に拒否された理由を冷静に確認し、日常生活の困りごとを具体的に伝えることから始めましょう。メモを活用して自分の状況を整理し、医師との信頼関係を築く努力をすることが大切です。

それでも解決しない場合は、社会保険労務士などの専門家に相談したり、市区町村の相談窓口を利用したりすることをおすすめします。セカンドオピニオンや転院という選択肢も、状況によっては検討する価値があります。

障がい者手帳を取得することで、税金の控除、公共交通機関の割引、就労支援サービスの利用など、様々なメリットを受けられます。困難な状況にあっても諦めず、この記事で紹介した対処法を参考に、一歩ずつ前に進んでいただければ幸いです。

障がい者手帳の申請や診断書に関することは、お住まいの市区町村の障害福祉課や障害者基幹相談支援センターに相談することで、具体的なアドバイスや支援を受けられます。一人で抱え込まず、周囲のサポートを活用しながら、必要な支援につながっていただくことを願っています。

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